2009年01月10日

Styx(スティクス)の国内盤CD再発は新リマスターではない!

スティクスの国内盤CD再発がこの1月に紙ジャケット、SHM-CDで出るそうなのですが、待ち焦がれたこの再発、なんと新リマスターではないそうなのです! となると、私が知る限り、現時点でのCDマスター音源は1987年以前のものということになりますが、そんな音源をSHM-CDで2800円で出す意味というのはどこにあるのでしょうか? 全く理解できません。

ということで、ここでは今回の再発からは外れている、1stアルバムから4thアルバムのお話をしましょう。
シカゴで結成されたロックバンド、スティクスは1972年に1stアルバムのリリースにこぎつけますが、74年までにリリースした計4枚のアルバムは、マイナーレーベルのウッデンニッケルレコード(Wooden Nickel Records)からのものです。この間、ひょんなことから2ndアルバム収録の「Lady」という曲が(3rd、4thアルバム発売後にもかかわらず)全米6位のヒットとなり、それとともに2ndアルバムがゴールドディスク(売上50万枚以上)を達成し、これにより大手A&Mレコードと契約します。そして5thアルバム「Equinox」をリリース後、ポップな感覚を得意とするトミー・ショウが加入することによって、成功への舞台が整うのです。

スティクスが一般的に持たれているアメリカンプログレというイメージは、このマイナーレーベル時にすでに確立しており、「Lady」という大ヒット曲も生んでいることから、この初期4枚は決して無視できないアルバムたちなのですが、うれしいことにこれらをいっぺんに楽しめるのがこのCDです:
The Complete Wooden Nickel Recordings
The Complete Wooden Nickel RecordingsStyx

Polydor 2005-02-15
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これは文字通りウッデンニッケル所属時の4枚のアルバムが全曲リマスターされ2枚組に収められて2005年に発売されたCDです。さらにアルバム未収録でシングルのB面に収められていた「Unfinished Song」という曲がボーナストラックとして収録されています。こういうCDこそ、すばらしい仕事として称えられるべきだと思います。

それにしても今回の再発はひどい。もともとA&Mのアーティストのリイシューはなかなか進んでいないのが実情ですが、スーパートランプ(A&M所属)でさえリマスター再発されたというのに(スーパートランプも大好きなのでこれはこれでいいのですが)、どういうことなのでしょうか? 怒りがおさまらないので、この件についてはまた別途書きたいと思います。


posted by beverlyglen2190 at 19:23 | Comment(0) | ミュージック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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