その一つがカーシェアリングです。レンタカーとは違い、あるまとまった人数で1台または数台の車を共同利用するというものです。例えば、マンション一棟に対して2、3台の車を保持して、その住民で共同利用するとか、会社のある営業所の社用車を会社が保持するのをやめて、使用するときしか料金が発生しないカーシェアリングに切り替える、などの使い方があるようです。使用する側はコスト削減に直結するので効果がわかりやすく、カーシェアリングを供給する側も増えてきているようです。最近では、オリックスのプチレンタが有名です。
また、従来と違った格安のレンタカービジネスも出てきているようです。まず、レンタカーとして中古車を用いること、そしてレンタカーの事務所としてガソリンスタンドの空きスペースを使うこと、車両の整備にガソリンスタンドの設備をそのまま使えること、などで諸経費を抑え、レンタル料を従来の半額程度にできるということです。これだと、週末しか車を使わない、という場合は駐車場代より安くなる場合もあるかもしれません。
このような動きは日本だけではなく、なんと車社会アメリカでも起きています。ニューヨークでは、小型車限定で一時間2ドルと従来の5分の1のレンタル料で貸すレンタカー会社が現れたそうです。
これらはいずれも、自動車をより所有しない方向のビジネスですから、これが盛り上がっていくと、車を生産する側はより売れなくなるということで、厳しくなっていきます。こういった点でも、自動車産業は大きな曲がり角にいるのかもしれません。