家庭菜園やベランダでの簡単な野菜栽培が一般的になってきていますから、その流れから言っても、次は漬物などの保存食を自分で作りましょう、というのは自然な流れのような気がします。野菜は新鮮なうちに食したいものですが、余ってしまうことも多く、そんなとき手軽にぬか漬けにしてしまう、というのは結構賢い方法です。また漬物は食卓に彩りを加えることができ、意外と重宝するものです。
ぬか床というのは、昔はどの家庭にもありました。私が子供のころは、母親が毎日ぬか床をかき回していたものです。夏になると、ぬかの表面が真っ白になってしまったりして、結構手入れが大変だったようです。そんなときは白い部分を捨て、お隣さんからぬかを分けてもらって補充して、またぬか床を育てていく、というようなことをしていたように記憶しています。今ではすぐ漬けられるぬかも売られているようですから、それを使えば手間はかからないでしょう。
野菜の浅漬けもおいしいですが、それは単なる塩漬けであるのに対して、ぬか漬けは乳酸菌が多く含まれていますから、野菜プラスアルファで腸にもいいはずです。
最近は一人暮らしの男性にもぬか床をもつ人が増えているらしいのですが、問題点は男性はえてして凝り性なので、どんどん突き進んでしまう。例えば、漬ける対象も野菜から逸脱して、何を漬けるとおいしいか、探求し始めてしまう。ゆでたまごや、さらにはするめなどを漬け込んでしまう人もいるそうです。これがまたとってもおいしいらしいので、それはそれでいいのですが。私としては、毎日一人分の漬物が手に入れられれば文句はないので、自前のぬか床、検討してみたいと思います。