日本は先発の岩隈が6回まで無得点、7回から杉内が9人をパーフェクトに抑え、結局2人の投手でキューバを完封しました。一方攻撃はキューバのセンターの落球に助けられ2点を先制。その後も小刻みに加点し、計5点を挙げました。
ここまでの試合で、勝つために重要なことが見えてきました。一つは投手力。特に緩急が大事だということです。世界の強豪はほぼ強打のチームですが、強打とは、速い球を強振して長打を放つ、ということとほぼイコールです。したがって日本の投手が速球のみで勝負してもやられる可能性が高く、遅い球との緩急で勝負することが非常に重要です。松坂と岩隈は十分にそれができています。また、制球に気を使いすぎて四球を出すことも問題です。実は緩急が十分についていれば、多少コースが甘くても問題ないのです。というか、遅い球が甘いコースから変化してバッターがそれに釣られて凡打する、というのが狙いであり、大胆な投球が求められます。
もう一つはエラーをしないことです。昨日の韓国戦での敗戦は、初回での守備でのセカンドフォースアウトの落球が大きいですし、今日のキューバ戦ではキューバ選手の落球がポイントでした。
これで、前回書いたように、明日は韓国と4度目の対戦となりました。そして、両チームとも決勝トーナメント進出を決めていますので、勝利の重要性は比較的低い戦いとなります。準決勝は、明日勝てば2組2位のアメリカと、負ければ2組1位のベネズエラと戦うことになります。2組の戦いを見ていると、投手、攻撃ともベネズエラのほうが調子がいいようですので、明日勝ったほうが有利と言えるかもしれませんが、だからといって投手を何人もつぎ込んで絶対に勝ちにいく、というほどではないでしょう。攻撃は全力で当たるとしても、投手は内海など登板機会の少なかった選手に投げさせ、試合展開によってはそれなりの選手起用で戦えばよいと思います。
準決勝は松坂が先発予定ですから、ある程度の計算ができる戦いができるでしょう。韓国には2敗しましたが、まだまだ上へ向けて期待できると思います。